パレスチナ料理が気になる... [徒然]
なんだかパタパタしていて、書きかけのまま長々と放置してしまいましたが...
今月はじめ、またしても 超学校 (みんぱく × ナレッジキャピタル) の講義を受けに行って来ました。
電車が遅れてて、定時ダッシュで会社を出たのに、開始時間15分前になんとか到着。
思わず、ドリンク引換券を渡しつつ、「お金お支払いしますので、ドーナッツつけてもらえます?」 なんて言ってしまいました。^^;
前回 と同じく、『世界の台所』 シリーズです。
今回は、第5回 『ムスリムの肉食、キリスト教徒の菜食――中東・イスラーム世界の食と宗教』 でした。
私もムスリムのお友達は数人居ますが、中東ではないのでちょっと違うかな?
とか思いつつ、おうちで食事を提供するような場面が結構あるので、何かしら役に立つかと思って参加してみます。
今回お話してくださった先生は、パレスチナに住むキリスト教徒の研究をされている方でした。
中東って、私にとってはあまり良く解らない世界です...
イメージとしては、イスラム教徒が多くて、暑くて、ヤギを食べてる...
デーツのお菓子がいっぱいある。
みたいな。^^;
イスラム教徒はもちろん一番多いようですが、キリスト教徒(東方正教が多い)、ユダヤ教徒もかなり居て、だいたいは住んでる土地によって決まってたりするようですけど、その地域はキッパリ分かれているわけではなくて、かなり混ざっているようです。
なので、同じアパートの中に、この部屋の人はイスラム教徒、お隣さんはキリスト教徒、みたいな感じで仲良く暮らしてる。
と言うか、‘暮らしてた’ みたいです。
最近はそんな平和な感じではない地域も増えてしまったようですが...
あと、キリスト教もイスラム教も、もとはユダヤ教だった。
コレってあんまり考えたコトがなかったのですが、確かにそうですよね。
旧約聖書のお話も共通してるようなのが結構あるし、キリストもユダヤですもんね。
あと、出て来る人物名も同じだし。
と言う事で...
まずは宗教の話。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、全ての祖はアブラハムさん。
彼の正室の子、イサクさんから続く宗派がユダヤ教。
イサクさんの子孫のダヴィデさんの息子がイエス・キリストで、キリストを崇拝した人たちがキリスト教を作った。
と言う事で、キリスト本人はユダヤ教だったのね。
あと、アブラハムさんにはイシュマエルと言う女奴隷に産ませた子が居て(こちらが長男)、諸事情により南アラビア半島(だったかな?)に追放されますが、その子孫であるムハンマドが興したのがイスラム教。
と言う事らしいです。(違ってたらスミマセン )
これだけ聞くと、みんな親戚みたいなもんで、仲良く出来そうな気がするけど...
実際はなかなか難しいのですね。
日本人のアイデンティティーって、国とか出身地とかが一番みたいな感覚が強いと思いますが、中東では、国境や民族と言う考え方は近代になって外から入って来た、押し付けられた考え方なので、そんなに重要ではなく、何よりも一番は宗教。
ムスリム(イスラム教徒)とキリスト教徒の食文化
ムスリムにとってのハラールとは?
神によって許されたモノ/コト
(食べ物だけではない)
【食品の場合は...】
・ 肉 = 神の名を唱えて屠畜し、完全に血抜きしたもの
豚は基本NGだが、飢餓や戦乱による食糧不足の際は例外
アルコールは酩酊しない程度ならOKと言う人もいる
・ 魚 = 鱗のある物はほぼOK、他は地域による
※最近は日本にも、ハラール肉のトサツ場がいくつかある。
※旅行中など、致し方ない場合は守れる範囲で守る。
そのため、日本訪問中、または日本在住の場合は、
豚肉が入っていなければOKとしている方も多い。
【食以外】
・ 化粧品 = ノンアルコール、動物由来成分不使用、など
・ ファッション = ヒジャブなど、イスラムの教えに則った服装
キリスト教徒の断食期の代表的な料理
デュラム小麦を茹でて天日干しし、粒状に砕いた 「ブルゴル(ブルグル)」 を良く食べる。
※ 見た目クスクスですが、クスクス=パスタ、ブルゴル=小麦そのまま、みたいです。
断食の際によく食べられるのは...
◆ ムジャッダラ
ブルグルで作った豆ごはん。
ムスリムにも人気。
作り方もシンプルみたいなので、コレは一度作ってみたいです。
東京の方には食べさせてくれるお店もあるようなので、機会があれば行ってみたいな...
◆ 偽のクッベ
本物のクッベは生肉の料理だが、それをジャガイモや豆に置き換えて作ったもの
◆ 惣菜パン
薄く伸ばしたパン生地の上に、ハーブ、チーズ、野菜ペーストなどをのせて焼いた物。
アラブのピッツァとも呼ばれる。
◆ 野草料理
ウサギアオイやシクラメンなど。
炒め物が一般的。
大斎期間である四旬節は春先で野草が豊富で、
農作業の一環として、引いた雑草を食べるのは理にかなっている。
また、この時期は家畜も繁殖期であるから、食べるべきでは無いとの考えもある。
失われゆく文化
◆ キリスト教徒
ライフスタイルの変化により、断食しないキリスト教徒が増えている。
仕事の関係などで、休息日にも働いたり、ミサにもなかなか出られないと言う事も多い。
食文化も変化しており、苦みのある野草は敬遠され、特に若年層には人気がない。
◆ ムスリム
キリスト教徒の多く住む地域では、ハラールにこだわらないムスリムも増えている。
安くて手軽に手に入る事から、豚肉を食べるムスリムも増えている。
ムスリムの育てた豚ならOKと言う考え方も広まっている。
こういう場所ではアルコールも普通に飲まれている事が多い。
その他
もともと民族や国と言う考え方が無かったところへ、国境がひかれ、ヨーロッパ的な考え方が入って来たため、反発が起きた。
かなり時間が経過した今は、ナショナリズムも生まれ、古来よりの考え方と、対立し、混乱が生じている状態。
最近のISなどに見る自爆テロなどについて...
もともとイスラム教では自殺は大罪であるため、自爆の発想は無かった。
自爆は日本の特攻隊をマネて広まったと思われ、独自のものでは無い。
また、ラマダン中の戦争は禁止されているが、最近は関係なくテロなどを起こす。
ここにも文化の変化を起こっている。
-----
今回の講義は難しかったけど、かなり興味深いものでした。
特に、平和な頃の、宗教に関係なく仲良く暮らしていた時代の話はとてもよかったです。
とりあえず、ブルゴルたべてみたい! ^^
今月はじめ、またしても 超学校 (みんぱく × ナレッジキャピタル) の講義を受けに行って来ました。
電車が遅れてて、定時ダッシュで会社を出たのに、開始時間15分前になんとか到着。
思わず、ドリンク引換券を渡しつつ、「お金お支払いしますので、ドーナッツつけてもらえます?」 なんて言ってしまいました。^^;
前回 と同じく、『世界の台所』 シリーズです。
今回は、第5回 『ムスリムの肉食、キリスト教徒の菜食――中東・イスラーム世界の食と宗教』 でした。
私もムスリムのお友達は数人居ますが、中東ではないのでちょっと違うかな?
とか思いつつ、おうちで食事を提供するような場面が結構あるので、何かしら役に立つかと思って参加してみます。
今回お話してくださった先生は、パレスチナに住むキリスト教徒の研究をされている方でした。
中東って、私にとってはあまり良く解らない世界です...
イメージとしては、イスラム教徒が多くて、暑くて、ヤギを食べてる...
デーツのお菓子がいっぱいある。
みたいな。^^;
イスラム教徒はもちろん一番多いようですが、キリスト教徒(東方正教が多い)、ユダヤ教徒もかなり居て、だいたいは住んでる土地によって決まってたりするようですけど、その地域はキッパリ分かれているわけではなくて、かなり混ざっているようです。
なので、同じアパートの中に、この部屋の人はイスラム教徒、お隣さんはキリスト教徒、みたいな感じで仲良く暮らしてる。
と言うか、‘暮らしてた’ みたいです。
最近はそんな平和な感じではない地域も増えてしまったようですが...
あと、キリスト教もイスラム教も、もとはユダヤ教だった。
コレってあんまり考えたコトがなかったのですが、確かにそうですよね。
旧約聖書のお話も共通してるようなのが結構あるし、キリストもユダヤですもんね。
あと、出て来る人物名も同じだし。
と言う事で...
まずは宗教の話。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、全ての祖はアブラハムさん。
彼の正室の子、イサクさんから続く宗派がユダヤ教。
イサクさんの子孫のダヴィデさんの息子がイエス・キリストで、キリストを崇拝した人たちがキリスト教を作った。
と言う事で、キリスト本人はユダヤ教だったのね。
あと、アブラハムさんにはイシュマエルと言う女奴隷に産ませた子が居て(こちらが長男)、諸事情により南アラビア半島(だったかな?)に追放されますが、その子孫であるムハンマドが興したのがイスラム教。
と言う事らしいです。(違ってたらスミマセン )
これだけ聞くと、みんな親戚みたいなもんで、仲良く出来そうな気がするけど...
実際はなかなか難しいのですね。
日本人のアイデンティティーって、国とか出身地とかが一番みたいな感覚が強いと思いますが、中東では、国境や民族と言う考え方は近代になって外から入って来た、押し付けられた考え方なので、そんなに重要ではなく、何よりも一番は宗教。
ムスリム(イスラム教徒)とキリスト教徒の食文化
ムスリム |
キリスト教徒 |
||
◆ 断食
・毎年16日ずつ移動 → ヒジュラ歴(太陰暦)の第9月 |
・固定 → 毎週水曜(最近はあまりしない)、金曜 (小斎) → 復活祭、降誕祭 (大斎) |
||
◆ 断食期の食事
・日没~日の出までの間は食べて良い → 豪華、肉を分けて一緒に食べる |
・肉、オリーブなど、聖なる食べ物を避ける → 小麦、豆、野草を多用 |
||
◆ 重要な食品
・肉 → イシュマエルが遊牧民だったため、祝祭時の食事では肉を重んじる ※ 実際に興したのは商人 |
・小麦 → 農耕民族の食生活を重んじる → 小麦=キリストの肉体、として聖性 |
||
◆ 食の禁忌
・ハラール(神によって許されたもの)でない食品(豚、アルコールなど) |
・特になし |
ムスリムにとってのハラールとは?
神によって許されたモノ/コト
(食べ物だけではない)
【食品の場合は...】
・ 肉 = 神の名を唱えて屠畜し、完全に血抜きしたもの
豚は基本NGだが、飢餓や戦乱による食糧不足の際は例外
アルコールは酩酊しない程度ならOKと言う人もいる
・ 魚 = 鱗のある物はほぼOK、他は地域による
※最近は日本にも、ハラール肉のトサツ場がいくつかある。
※旅行中など、致し方ない場合は守れる範囲で守る。
そのため、日本訪問中、または日本在住の場合は、
豚肉が入っていなければOKとしている方も多い。
【食以外】
・ 化粧品 = ノンアルコール、動物由来成分不使用、など
・ ファッション = ヒジャブなど、イスラムの教えに則った服装
キリスト教徒の断食期の代表的な料理
デュラム小麦を茹でて天日干しし、粒状に砕いた 「ブルゴル(ブルグル)」 を良く食べる。
※ 見た目クスクスですが、クスクス=パスタ、ブルゴル=小麦そのまま、みたいです。
断食の際によく食べられるのは...
◆ ムジャッダラ
ブルグルで作った豆ごはん。
ムスリムにも人気。
作り方もシンプルみたいなので、コレは一度作ってみたいです。
東京の方には食べさせてくれるお店もあるようなので、機会があれば行ってみたいな...
◆ 偽のクッベ
本物のクッベは生肉の料理だが、それをジャガイモや豆に置き換えて作ったもの
◆ 惣菜パン
薄く伸ばしたパン生地の上に、ハーブ、チーズ、野菜ペーストなどをのせて焼いた物。
アラブのピッツァとも呼ばれる。
◆ 野草料理
ウサギアオイやシクラメンなど。
炒め物が一般的。
大斎期間である四旬節は春先で野草が豊富で、
農作業の一環として、引いた雑草を食べるのは理にかなっている。
また、この時期は家畜も繁殖期であるから、食べるべきでは無いとの考えもある。
失われゆく文化
◆ キリスト教徒
ライフスタイルの変化により、断食しないキリスト教徒が増えている。
仕事の関係などで、休息日にも働いたり、ミサにもなかなか出られないと言う事も多い。
食文化も変化しており、苦みのある野草は敬遠され、特に若年層には人気がない。
◆ ムスリム
キリスト教徒の多く住む地域では、ハラールにこだわらないムスリムも増えている。
安くて手軽に手に入る事から、豚肉を食べるムスリムも増えている。
ムスリムの育てた豚ならOKと言う考え方も広まっている。
こういう場所ではアルコールも普通に飲まれている事が多い。
その他
もともと民族や国と言う考え方が無かったところへ、国境がひかれ、ヨーロッパ的な考え方が入って来たため、反発が起きた。
かなり時間が経過した今は、ナショナリズムも生まれ、古来よりの考え方と、対立し、混乱が生じている状態。
最近のISなどに見る自爆テロなどについて...
もともとイスラム教では自殺は大罪であるため、自爆の発想は無かった。
自爆は日本の特攻隊をマネて広まったと思われ、独自のものでは無い。
また、ラマダン中の戦争は禁止されているが、最近は関係なくテロなどを起こす。
ここにも文化の変化を起こっている。
-----
今回の講義は難しかったけど、かなり興味深いものでした。
特に、平和な頃の、宗教に関係なく仲良く暮らしていた時代の話はとてもよかったです。
とりあえず、ブルゴルたべてみたい! ^^
DorakenBeginnerさん、nice! ありがとうございます!
by akko (2016-07-26 20:00)
> tochiさん、nice! ありがとうございます!
> そらまめさん、nice! ありがとうございます!
by akko (2016-07-27 16:20)
空楽さん、nice! ありがとうございます!
by akko (2016-08-23 09:20)